足関節捻挫の経験があると、腰痛を発症しやすい?
「昔、足首を捻挫したことがある」
「足首の痛みは治ったけれど、左右で動きが違う気がする」
このような状態が、現在の腰痛に関係している可能性はあるのでしょうか?
結論からいうと、足首の捻挫歴があるだけで、必ず腰痛を発症するとは言えません。
一方で、捻挫後に足首の硬さや不安定感、バランス能力の低下などが残っている場合は、歩き方や身体の使い方が変化し、腰への負担に影響する可能性があります。
捻挫は痛みが引けば治った?
足関節捻挫では、足首を支える靱帯などが損傷します。
軽い捻挫の場合、腫れや痛みが落ち着くと「もう治った」と考えやすいですが、その後も、
→ 足首が硬い
→ 片足立ちが不安定
→ 足首が抜けるような感覚がある
→ 同じ足を繰り返し捻挫する
→ 左右で体重のかけ方が違う
といった問題が残ることがあります。
捻挫後に感覚やバランス、筋肉の働きが十分に回復しないと、慢性的な足関節不安定症につながることがあります。足関節不安定症では、関節位置覚や姿勢制御などに変化がみられることが報告されています。
足首の問題が、なぜ腰に影響するの?
私たちの身体は、足首・膝・股関節・骨盤・腰が連動して動いています。
足首がうまく動かないと、歩行や階段動作の際に、
→ 反対側へ体重を逃がす
→ 膝や股関節を必要以上に使う
→ 骨盤を傾けて歩く
→ 上半身を左右へ揺らす
といった代償動作が起こることがあります。
慢性的な足首の不安定性がある方では、歩き方だけでなく、股関節や体幹を含む身体の使い方にも違いがみられるという研究があります。
この状態が長く続けば、腰まわりの筋肉や関節に負担が偏る可能性は考えられます。
ただし、足首の捻挫が直接腰痛を起こすと証明されているわけではなく、足部・足関節の問題と腰痛との関連については、まだ研究が十分とはいえません。
特に確認したい症状
過去に捻挫した側に、次のような状態が残っていないでしょうか?
→ しゃがむと踵が浮く
→ 足首を反対側より曲げにくい
→ 片足立ちが不安定
→ 靴底の減り方に左右差がある
→ 歩くと身体が左右に揺れる
→ 階段を下りる時に怖さがある
足首を上方向へ曲げる動きが制限されると、膝や股関節の動き方にも影響することが報告されています。
腰痛があるからといって、必ず足首に原因があるわけではありませんが、腰だけ施術しても繰り返す場合は、過去のけがや下半身の動きも確認する価値があります。
昔の捻挫でも確認した方がいい?
捻挫したのが何年も前で、現在は足首に痛みがない場合でも、動きの硬さやバランスの左右差が残っているケースはあります。
特に、
「昔から同じ足を何度も捻挫している」
「捻挫した側に体重をかけにくい」
「腰痛がいつも同じ側に出る」
という方は、足首から歩き方まで一度確認してみてもよいでしょう。
当院で確認するポイント
整体院インフリールでは、腰痛の方でも腰だけを見るのではなく、
→ 足首の可動域
→ 片足立ちの安定性
→ 左右の体重移動
→ 膝や股関節の動き
→ 歩き方
→ 腰へ負担がかかる動作
などを確認します。
硬い部分をただ伸ばす、弱い筋肉をただ鍛えるのではなく、その方がどのように身体を使っているのかを見極めることが大切です。
まとめ
足関節捻挫の経験があるからといって、必ず腰痛を発症するわけではありません。
しかし、捻挫後に足首の硬さや不安定感、バランス能力の低下が残っていると、歩き方や体重のかけ方が変わり、腰への負担に影響する可能性があります。
腰痛を繰り返している方は、痛い腰だけでなく、過去に捻挫した足首の状態まで確認することも大切です。
江戸川区北小岩2-10-1 東洋ビル6F
整体院インフリール-Infleur-
吉原
参考文献
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・Dejong AF, et al. Proximal Adaptations in Chronic Ankle Instability: Systematic Review and Meta-analysis. 2020.
・Hertel J. Sensorimotor deficits with ankle sprains and chronic ankle instability. 2008.
・Ziaei Ziabari E, et al. The Effects of Chronic Ankle Instability on the Biomechanics of the Uninjured, Contralateral Ankle During Gait. 2022.
・Rabin A, et al. The Association of Ankle Dorsiflexion Range of Motion With Hip and Knee Kinematics During the Lateral Step-down Test. 2016.